SMA、世界最大のグリッドフォーミング蓄電池プロジェクトに自社システムを供給

SMA Solar Technology AG (SMA) は、世界最大となるグリッドフォーミング蓄電池プロジェクトにおいて、バッテリー式セントラル型PCSのサプライヤに採用されました。


2021年8月9日、ニーステタール/シドニー発 – SMA Solar Technology AG (SMA) は、世界最大となるグリッドフォーミング蓄電池プロジェクトにおいて、バッテリー式セントラル型PCSのサプライヤに採用されました。SMAは豪州の総合エネルギー会社AGL Energy Limitedによる南オーストラリア州トーレンズ島の250 MW / 250 MWhプロジェクトに、Wärtsilä(バルチラ社)の二次電池電力貯蔵システム (BESS) の一環としてMedium Voltage Power Station (MVPS-SCS4200) を109基供給する予定です。本システムの設置により、熱と再生可能エネルギーといった発電資産の幅広い構成に対応し、脱炭素化、再生可能エネルギーへの転換100%の未来に向けて豪州を支援します。


「今年SMAは創立40周年を迎え、世界最長の太陽光発電システム技術のブランドとなりました。SMAは常に新しいアイデアと新技術を中心に取り組んできました。世界最大のグリッドフォーミング蓄電池プロジェクトのサプライヤに採用されたことが、イノベーションを重視してきたことを証明しています。また、世界中の市場でともに取り組み成功を収めてきたWärtsilä(バルチラ社) と同時に採用されたことも意義深いことです」と、SMAのGlobal Sales Large-Scale Storage のExecutive Vice President であるMarko Wernerは述べています。


SMAのMVPS-SCS4200を109基搭載するWärtsilä(バルチラ社)の高度なESSが需給調整を行い、再生可能資源からのエネルギー供給の平衡を効果的に保つ方法を提供し、系統の安定性と信頼性を維持します。SMAのMVPS-SCS4200は大規模ストレージシステム向けのターンキーソリューションです。新しく堅牢なバッテリー式セントラルインバータSunny Central Storage UPの電力そして完全に適合した高圧コンポーネントにより、さらに高い電力密度を実現し、世界中で利用可能です。豪州のエネルギーセクターでは、従来の化石燃料からクリーンな再生可能エネルギーへの転換において電力貯蔵技術が中心的な役割を果たすことになります。


Wärtsilä(バルチラ社)システムは、初め系統追従モードで動作し、その後系統形成モード (仮想同期発電—VSG) に切り替えられ、本モードで動作する中では最大の電力貯蔵ソリューションとなります。これにより、応答時間が非常に高速となり、トーレンズ島の設備を将来にわたって有効に使い続けられます。この複雑なソリューションは、Wärtsilä(バルチラ社)の高度なGEMS Power Plant Controller およびエネルギー管理ソフトウェアにより支えられています。


「トーレンズ島のプロジェクトは豪州のみならずグローバルにも影響があります。豪州は1日のうち特定の時間に高い水準の再生可能エネルギーを系統に給電することに関しては、世界的にも進んでいます。SMAの技術は電力系統を安定させると示すことにより、従来のエネルギー源から、再生可能エネルギーが大半を占める電力系統への移行を円滑に進めることが可能となります。Wärtsilä(バルチラ社)チームと密接に協力し、地域での豊富な経験を活用して、すべての人のために、このプロジェクトを確実に成功できることを楽しみにしています」と、SMA Australia のDirector of Large-Scale & Project Solutions であるJoshua Birminghamは述べています。


「この画期的なプロジェクトにESSプロバイダとして採用されたことを誇りに思います。再生可能エネルギー発電は南オーストラリア州で急増しており、当社の技術の適応性やもたらす経験は、この先何年も南オーストラリア州の家庭と事業者に安定した電力を手頃な価格で供給していく上で役立ちます」と、Wärtsilä Energy(バルチラ社) のPresident であるSushil Purohitは述べています。
トーレンズ島のシステムは、Wärtsilä (バルチラ社)がEPC)を全て請け負って設置する予定で、AGLエナジー社の資産ポートフォリオにグリッドサポート機能を提供するよう設計されています。システムは2023年初めに運用開始予定です。


AGLエナジー社は11,000 MWを超える発電能力を持つ公益事業の総合プロバイダで、豪州の全国電力市場 (NEM) の総発電量の約20%を占めています。AGLエナジー社は最大1 GWのグリッドスケールの蓄電設備を豪州全体に建設することを計画しています。


SMAについて
SMA は太陽光発電および蓄電システム技術で世界を牽引しており、SMA Groupは未来の分散型再生可能エネルギー供給を目指し、現在の規格を制定しています。SMA製品ラインには、あらゆる電力クラスの太陽光発電および蓄電システム、インテリジェントなエネルギー管理システム、蓄電池ソリューション、そして太陽光-ディーゼルハイブリッドアプリケーション向けソリューションに向けた、効率的な太陽光発電パワコン、蓄電池向けパワコン、総合的システムソリューションが幅広く含まれています。太陽光発電所の運用・保守サービスまで、幅広いサービスを行っているほか、ディジタルエネルギーサービスを行っています。100GWの出荷実績を誇るSMAパワーコンディショナは、世界中の190を超える国に設置されています。数々の賞を獲得したSMAの技術は、多数の賞の受賞実績を誇るSMAの技術は世界全体で1,600件以上の特許に保護されています。2008年よりグループの親会社であるSMA Solar Technology AGは、フランクフルト証券取引所のPrime Standard (S92) に上場し、SDAX指数に上場しています。