Elements GreenとSMA Australiaは、Eurimbula Solar FarmとBESS (Battery Energy Storage System) の接続承認を獲得し、豪州のエネルギー転換の大きなマイルストーンを達成しました。National Electricity Market (NEM) に接続されたハイブリッド再生可能エネルギープロジェクトでは、本プロジェクトが最大となります。プロジェクトの構成は、696MWの太陽光発電容量、666 MW / 1332 MWhのBESS です。この蓄電所はクイーンズランド州のCentral Renewable Energy Zone (REZ) に位置しており、Elements Greenのグローバル展開の知見とSMAの高度なグリッドフォーミング技術やソーラーインバータ技術を組み合わせ、豪州の厳格な技術基準を満たしています。
厳格な基準の下でグリッド接続の承認を獲得
2025年5月14日、Eurimbula HybridプロジェクトがNERの条項5.3.4Aに基づき、 Australian Energy Market Operator (AEMO) およびPowerlinkからグリッド接続の承認を取得しました。この承認は、プロジェクトがシステム強度、慣性、周波数応答機能の総合モデリングと評価など、世界で最も要求の厳しい技術的グリッド接続要件に準拠していることを証明するものです。
SMA Australiaは、Elements Greenが規制当局の承認を得るために必要不可欠なグリッドモデリングとコンプライアンス支援を提供しており、高度なPCS技術と制御技術を提供します。今回の功績は、SMA Australiaがこれまで支援したグリッドフォーミングの接続承認に続いて、豪州の再生可能エネルギーセクターにおける当社の豊富な経験と信頼を反映しています。
グリッドフォーミング技術の新たなベンチマークを設定
Eurimbulaは、この規模のグリッドフォーミング技術を展開するNEM初の公益事業規模のハイブリッドプロジェクトとなります。SMAのグリッドフォーPCSではBESSによって、高速周波数応答、合成慣性、フォルトライドスルーなどの、従来は同期発電機が提供してきた機能に不可欠なサービスの提供を可能にします。
SMA AustraliaのDirector of Sales – Large Scale & ProjectsであるTim Haleのコメント
「このプロジェクトはSMAとオーストラリアの再生可能エネルギー分野 にとっての大きな一歩です。これはオーストラリアで最大のNEMに接続される太陽光・ハイブリッド蓄電システムのプロジェクトとなります。これまでの成功が、SMAのグリッドフォーミング技術をNEMのニーズに合わせて拡張できることを明確に示しています。」
「最近スペインで発生した停電のような出来事は、再生可能エネルギー発電の増加に伴う電力システムの脆弱性を浮き彫りにしています。システムの安定性を維持しながら太陽光発電や風力発電をサポートするために、グリッドフォーミング蓄電池など、システム強度があり高速に動作する最新ソリューションに投資することが、これまで以上に重要になっています。SMAは、ハイブリッドシステムにより発電容量も安定性も提供することで、Elements Greenおよびクイーンズランド州のクリーンエネルギー目標の達成を支援できることを誇りに思っています。」
「現地に拠点を置くSMAのグリッドモデリングチームは、Elements Greenおよび同社のグリッドコンサルタントの支援に尽力してきました。EPEC Groupはプロジェクトに必要なAEMOおよびPowerlinkのグリッド接続の承認を取得しましたが、オーストラリアの厳格な接続基準を考えると、これは容易なことではありませんでした。」
Elements Greenの旗艦プロジェクト
Elements Green のCountry Director Australia であるToby Roberts氏のコメント
「私たちはこの承認を獲得できたことを誇りに思っています。またSMAによる技術サポートは非常に価値のあるものでした。公式文書5.3.4Aレターが発行されたことで、今年の着工に大きく近づきました。現在は、計画通り建設段階に入るための残りの承認を完了することに集中しています。」
EurimbulaはElements Greenにとって豪州初のプロジェクトですが、同社は、地元で3.75 GW、そしてグローバルで14GW超のパイプライン開発を進めています。
注記: 技術情報
SMA Australiaのハイブリッドシステムには次のものが含まれます。
- 太陽光発電: Sunny Central 4200-UPパワコンを搭載したMVPS 4200-S2システム180基
- バッテリーストレージ: Sunny Central Storage 3600-UP-XTパワコンを搭載したMVPS 4200-S2システム212基
- グリッド統合: SMA Power Plant Managers (PPM) 4基、各々がDispatchable Unit Identifier (DUID) を個別管理してNEM準拠および制御可能性を最適化
SMA AustraliaおよびElements Greenは、Eurimbulaのような大規模グリッドフォーミングストレージプロジェクトを立ち上げることにより、レジリエントで安定した再生可能エネルギーシステムの形成を支援し、豪州の未来に力を与えます。
Elements Greenについて
Elements Greenは、公益事業規模の太陽光発電およびバッテリーストレージプロジェクトを専門とする国際的な再生可能エネルギー開発企業です。欧州、英国、豪州に拠点を構え、土地取得から試運転調整まで開発サイクル全体にわたって、エネルギーインフラストラクチャプロジェクトを提供しています。
EurimbulaはElements Greenの豪州市場初の開発であり、アジア太平洋地域でクリーンエネルギーインフラストラクチャを実現するという同社の意欲を反映しています。これまでで豪州最大のハイブリッドエネルギープロジェクトであるEurimbula Hybrid Facilityは、Elements Greenの14GW超のグローバル開発パイプラインに戦略的に組み込まれています。これには、英国のStaythorpe Hybrid Project (1GWp超PV、360MW BESS) や最近承認を取得した欧州全域のストレージ設備が含まれます。
SMAについて
SMA グループは太陽光発電および蓄電システムのPCS技術で世界を牽引しており、未来の分散型再生可能エネルギー供給を目指し、現在の規格を制定しています。SMA製品ラインには、あらゆる電力クラスの太陽光発電および蓄電システム、インテリジェントなエネルギー管理システム、電気自動車の充電ソリューション、Power-to-Gasアプリケーション向けソリューションのための、効率的な太陽光発電パワコン、バッテリーインバータ、総合的システムソリューションが幅広く含まれています。他にも総合的サービスを行っているほか、デジタルエネルギーサービスを行っています。過去20年間で世界中に設置された約144GWの総出力を有するSMAパワーコンディショナは、年間6,400万トン超のCO2排出の削減に貢献しています。数々の賞を獲得したSMAの技術は、1,600以上の特許や実用新案によって保護されています。2008 年より、グループの親会社である SMA Solar Technology AG は、フランクフルト証券取引所の Prime Standard (S92) に上場し、SDAX指数に上場しています。
メディアに関するお問い合わせはこちらまでお願いします。
Verena Griffiths
verena.griffiths@sma-australia.com.au
0420 228 245