太陽光発電システムの監視と制御

SMA Data Manager M

SMA Data Manager M

Data Manager Mは、ennexOS対応の新しいSunny Portalと共に使用され、太陽光発電システムの監視、制御、通信を最適化します。Data Manager Mは、SMA ClusterControllerに取って代わる新しい装置です。エネルギー管理に特化したIoT機器用の新しいennexOSソフトウェアプラットフォームを採用しており、今後のエネルギー市場のビジネスモデルに対応できるように機能や規模を簡単に拡張できます。SMAのパワーコンディショナと同様に、Data Manager Mにも直感的な操作のアシスタント機能が付いているので、設置現場で試運転調整までに必要な作業時間を大幅に短縮できます。また、新たに搭載されたennexOSプラットフォームにより、設置現場に行かなくても、Sunny Portalで太陽光発電システムやパワーコンディショナのパラメータを変更できるようになっています。Data Manager Mに搭載されているennexOSのユーザーインターフェースは、電力会社はもちろん、卸電力市場に参入しているその他企業、太陽光発電システムの運用者や保守サービス業者に最適な高性能インターフ ェースです。

ennexOSの詳細

試運転時間の短縮

  • ユーザーインターフェイスの改良により、システム設定や各種機器のSunny Portalへの登録時間を短縮

  • 豊富な入出力インターフェイスにより外部機器との接続対応

市場変化に対する拡張性

  • ソフトウェア拡張パックにより、将来の市場変化やニーズの多様化に合わせて拡張可能

  • 自家消費市場やエネルギー管理最適化を見すえた設計

信頼性と利便性

  • 国内外の系統連系規定に適合

  • 複数の発電所情報の一括管理、レポート機能の向上

  • 遠隔地からの安全なアクセスによる接続機器の整定値変更、制御が可能

SMA Data Manager M

よくある質問

Data Managerに正しく接続しました。それなのにSMA[Serial Number]でData Managerにアクセスできないのですが何故でしょうか。

ルーターの設定でDHCPが有効になっているか確認してください。DHCPを有効にできない場合、静的IPアドレスをData Managerに割り当てる必要があります。

割り当てには、WLANを介してData Managerと直接接続を確立し、試運転調整を行います(取扱説明書を参照)。正しい静的IPアドレスをData Managerに割り当てます(系統管理者に尋ねてください)。

または

システム外のDHCP対応ルーターにData Managerを接続して試運転調整を行います。正しい静的IPアドレスをData Managerに割り当てます(系統管理者に尋ねてください)。

それから、Data Managerを太陽光発電システムのルーターに接続します。これで静的IPアドレスを介してData Managerにアクセスできるようになります。セットアップアシスタントの手順に従い、お使いのシステムに適した設定を行います。


Data Managerに正しく接続し、DHCPはルーターで有効になっています。それなのにSMA[Serial Number]でData Managerにアクセスできないのですが何故でしょうか。

お使いのウェブブラウザによっては入力が検索用語として認識される場合があります。ウェブブラウザのアドレスバーにData Managerのアクセスアドレスを入力する前に「https://」を入力してください。


Data Managerをデフォルト設定にリセットしています。ウェブブラウザでData Managerにアクセスしたいとき、無効な証明書だとエラーメッセージが通知されるのは何故ですか。

ウェブブラウザでData Managerの自己署名証明書を保存するため、一先ずウェブブラウザで信頼性があるとして認証させる必要があります。Data Managerがデフォルト設定にリセットされたら、ウェブブラウザはこの証明書を期限切れもしくは無効として認識します。お使いのウェブブラウザにあるセキュリティ設定で古い証明書を削除します。Data Managerを再接続して新しく発行された証明書を受け入れます。


WAGOの互換I/Oシステムをルーターに接続しました。WAGOのI/Oシステムがルーターのデバイス概要で表示されていないのは何故でしょうか。

I/OシステムのIPアドレスが決まっていない可能性があります。DHCPが有効かどうかルーターの設定を確認して、必要に応じてDHCPを有効にします。I/OシステムがDHCPに設定されていることを確認してください。これには、I/OシステムのDIPスイッチすべてがONに設定されている必要があります(メーカーの説明書を参照)。


互換I/Oシステムをルーターに接続しましたが、ルーターの設定にアクセスできません。I/OスシステムのIPアドレスを決める方法。

I/OシステムとData Managerを組み合わせて使用するには、IPアドレスのあるI/OシステムをData Managerで開示しなければなりません。I/OシステムのIPアドレスを決めるには、次の手順に従って操作を行ってください。

  1. 適切な端末装置でコマンドラインインタプリタを開き、コマンド「arp-a」を入力します。
    • IPアドレス、物理アドレス、型式情報のあるインターフェースすべてが一覧になって表示されます。
  2. 物理アドレスは関連するIPアドレスを示しています。
    • WAGOのI/Oシステムは00-30-deの範囲内で物理アドレスを使用します。
    • MoxaのI/Oシステムは00-90-E8の範囲内で物理アドレスを使用します。

Data Manager のユーザーインターフェースにデータが表示されない理由

Data Managerリアルタイム時計のバッファコンデンサは、長期間電源を入れないと放電してしまう場合があります。Data Managerがインターネット上のタイムサーバーにアクセスし、現在時刻を取得できるようにしてください。


Data Managerのパスワードや管理者アカウントをリセットします。インストールアシスタントプロセスを一からやりなおし、次回ログイン時にデータをすべて入れなおす必要がありますか。

いいえ、ユーザー名とパスワードを割り当てて、インストールアシスタントを停止してください。元の太陽光発電システムのデータは残ったままのため、自動で取り込まれます。


Data Managerのいくつかを一つのシステムでまとめて、例えばモジュールグループのマッピングはできますか。

それはできません。ただし、モジュールグループはennexOSのSunny Portalで作成およびビジュアル化可能です。


SMA Energy Meterのデータ転送速度を1000 MSから200 MSに変更し、 より円滑な制御ダイナミクスを得たいと考えています。Data Managerはこうした要求に対応できますか。

はい、できます。SMA Energy Meterのデータ転送速度を調整するには、ユーザーグループインストーラーでSMA Energy Meterのユーザーインターフェースにログオンする必要があります (SMA Energy Meter取扱説明書を参照)。SMA Energy Meterのリモート設定は安全上の観点からできない仕様になっています。


SMA COM Gatewayに接続されている各RS485装置はData Managerで使用できますか。

RS485装置によっては次のように現在Data Managerがサポートされていないものもあります。

  • SolTrk (太陽光発電トラッキングシステムの制御)

  • Windy Boy (風力発電パワーコンディショナ)

  • Hydro Boy (燃料電池インバータ)

  • Sunny SensorBox

  • Schoolmeterbox


現在使用しているData Managerでモジュールグループを作成し、太陽光発電システムを例えば方位分割できますか。

これについては、ennexOSのSunny Portalで可能です。モジュールグループおよびシステムグループをポータルで作成し、ビジュアル化できます。


Data ManagerをSMA Cluster Controllerに接続できますか。

SMA Cluster ControllerおよびData Managerはどちらもデータロガーです。両方の製品を同時並行で動作させることはお勧めしません。


使用しているウェブブラウザのフォントがぼやけているのはなぜか。

ClearTypeが有効ではない可能性があります。ご使用のウェブブラウザではっきり表示されるタイプを有効にしてください


有効なIPアドレスはDHCPルーターで使用しているシステムのModbus装置に割り当てられ、こうしたModbus装置への通信に不具合がなかったのは少しの間だけだった。こうしたModbus装置への通信は最近よく中断することが多いです。この中断が発生する理由と是正の仕方を教えてください。

この操作を行うには、複数のData Managers Mをシステムにインストールする必要があります。Data Manager Mはデバイスを50件までサポートします

たとえば、70件のデバイスを管理するためには、2つのData Managers Mをシステムにインストールしなければなりません。デバイスの表示名は専用のわかりやすいものをつけるようにしましょう。こうすることで、後々にデバイスの割当てを行う際に簡単に行えるので便利です。1つ目のData Manager Mに試運転調整を行う際は、全部で70件登録しているデバイスの内、50件を選択してください。2つ目のData Manager Mに試運転調整を行う際は、残り20件を選択します。

1つのシステムで70件のデバイスすべてを管理できるようにするには、Sunny Portal powered by ennexOSでデバイスをすべて1つのシステムグループにまとめます。


WAGO-I/O-System 750を所有しており、Data Managerで使用したいと考えています。I/Oシステムはどのように設定が必要ですか。

I/OシステムがDHCPもしくは有効なIPアドレスに設定されていることを確認してください (製造元の取扱説明書を参照)。

I/Oシステムは次の通り設定されている必要があります (左から右へ)。

  • 750-352: Fieldbusカプラー/コントローラ

  • 750-602: DC電源 (24 V)

  • 750-1414: 8 デジタル入力 (24 V)

  • 750-1515: 8 デジタル出力 (24 V)

  • 750-464: 2/4 抵抗入力 (2 x Pt100)

  • 750-455: 4 アナログ入力 (4 ~ 20 mA)

  • 750-559: 4 アナログ出力 (0 ~ 10 V)

  • 750-600: エンドクランプ


PT100温度センサーをどのようにWAGO-I/O-System 750につなぐ必要がありますか。

I/OシステムがDHCPもしくは有効なIPアドレスに設定されていることを確認してください (製造元の取扱説明書を参照)。

I/Oシステムは次の通り設定されている必要があります (左から右へ)。

  • 750-352: Fieldbusカプラー/コントローラ

  • 750-602: DC電源 (24 V)

  • 750-1414: 8 デジタル入力 (24 V)

  • 750-1515: 8 デジタル出力 (24 V)

  • 750-464: 2/4 抵抗入力 (2 x Pt100)

  • 750-455: 4 アナログ入力 (4 ~ 20 mA)

  • 750-559: 4 アナログ出力 (0 ~ 10 V)

  • 750-600: エンドクランプ

短絡している測定チャネルには、-200 °Cの値がData Managerのユーザーインターフェースに表示されます。センサーが不具合またはケーブルが破損している場合は、値が何も表示されません。


MOXAのIologik E1242もしくはIologik E1260を所有しており、Data Managerで使用したいと考えています。I/Oシステムはどのように設定が必要ですか。

両方のI/OシステムにDHCPもしくは有効なIPアドレスを設定してください。アナログ入力モードをioLogik E1242用に調整してください (製造元の取扱説明書を参照)。

IPアドレス:

MoxaのI/Oシステムに適用されているIPアドレスをユーザーインターフェースもしくはMoxaのioSearchプログラムを介して調整可能です。

ioLogik E1242アナログ入力:

MoxaのioLogik E1242アナログ入力は0 V ~ 10 Vにあらかじめ設定されています。

Data ManagerでioLogik E1242のアナログ入力を使用できるようにするには、ioLogik E1242のアナログ入力を4 mA ~ 20 mAに設定する必要があります (製造元の取扱説明書を参照)。


PT100温度センサーをどのようにMOXAのIologik E1260につなぐ必要がありますか。

MoxaのioLogik E1260はPt100温度センサーとの適切な接続に2、3本の配線を使用します。

3本配線接続:

配線を3本使用してPt100温度センサーをつなぐと、特に導線が長い場合により正確な測定が可能です。

2本配線接続:

配線を2本使用してPt100温度センサーをつなぐ場合、SMAは3コアシールドケーブルを使用してMoxa ioLogik E1260に接続することを勧めています。3本目の導線をPt100温度センサーに近くに通し、Pt100コネクタ2本の内1本につなぎます。片方のケーブルシールドをMoxa ioLogik E1260の接地導線につなぎます。Moxa ioLogik E1260自体には接地導線の接続部がありません。そのため、スイッチキャビネットの接地導線を使用します (DINレールもしくはスイッチキャビネット本体に接地導線があります)。

測地値が不正確な場合、Moxa ioLogik E1260の入力はユーザーインターフェースを介して個別に校正できます (製造元の取扱説明書を参照)。


Data Managerには他にどんな電源ユニットを使用できますか?

Sunny WebBox、SMA Cluster Controller、SMA Com Gateway、SMA Inverter Managerの電源ユニットをお使いいただけます。また、データシートとData Manager説明書の仕様を満たす電源ユニットであればすべてお使いいただけます。


新しいデバイスはData Managerで自動検出できるように同じパスワードを設定する必要がありますか?

いいえ、その必要はありません。新しいデバイスを検出するには、Data Managerのインストールアシスタントを開始します。パスワードの異なるデバイスもインストールアシスタントで検出できます。


Janitza Electronics GMBH製のPower Analyser UMG 604-PROをData Managerにつなぎました。つなげたスレーブからデータが転送されますか?

いいえ、転送されません。マスターデータのみ現在転送されるようになっています。2018年のリリースでは、スレーブデータの転送ができるようにする予定です。


ネットワークの横取り型プロキシサーバーを使用して、どのようにSunny Portal Powered by Ennexosと通信を確立できますか?

技術的理由により、社内認証のみ使用可能です。横取り型プロキシサーバーで置き換えられる認証は検証できません。ファイアウォールの例外を指定するには、ネットワーク管理者にお問い合わせください。


Data Managerでのゼロエクスポート設定はどうしたらできますか?

ゼロエクスポートを設定するには、系統連系点に適切な電力量計を取り付ける必要があります。Data Managerのユーザーインターフェースで、以下の設定を行います。

1. 設定のメニューで 系統管理サービスのメニュー項目を選択します。

2. 有効電力を選択します。

  • セットアップアシスタントが開きます。

3. [続ける]で手順をすべて確定します。

4. 運転モード閉ループ制御を選択します。

5. 信号源手動制御を選択します。

6. 有効電力制御値の項目に0の値を入力します。

7. 時間間隔の項目に1の値を入力します。.

8. 「有効電力勾配」の項目に100を入力します。

9. 「システム総発電容量」の項目に、設定したい値を入力します。

10. [保存]をクリックします。

新たに必要となる設定はありません。システムのダッシュボードで有効電力制御の新しいウィジェットを確認できます。


どのセンサーをData Managerに接続できますか。

温度センサーや日射計センサー、風速計を適切なI/Oシステムに接続できます。測定データはData Managerに一覧でリアルタイム表示されます。また、少し遅れて、ennexOSが提供するSunny Portalにもデータを波形グラフで表示させることもできます。

温度センサーで測定したデータの線形化はI/Oシステムで行われます。ただし、日射計センサーと風速計の場合については、その仕様でデータが線形化される設計になっています。

以下の表は、I/Oシステムにどのセンサーを接続できるか説明しています。

センサー設定インターフェースWAGO-I/O-SYSTEM 750Moxa
ioLogik E1242
Moxa
ioLogik E1260
温度周囲温度(単位:°C
セル温度(単位:°C)
Pt100
Pt100
1 センサー(導線 2本)
1 センサー(導線 2本)
-
-
1 センサー(導線 2~3本)
1 センサー(導線 2~3本)
日射日射量(単位:W/m²)4 mA~20 mAセンサー 1 台センサー 1 台-
風力風速(単位:m/s)4 mA~20 mAセンサー 1 台センサー 1 台-

どの電力量計をData Managerに接続できますか?

ローカルネットワークを介して、Data Managerに適切な電力量計を接続できます。Modbus TCPインターフェースのある電力量計であればすべて接続に対応しています。測定データはData Managerに一覧でリアルタイム表示されます。また、少し遅れて、ennexOSが提供するSunny Portalにもデータを波形グラフで表示させることもできます。

以下の表は、接続できるセンサーについて説明しています。


系統連系点でどのように電力量計を構成できますか?

Data Managerに新しいデバイスを追加するため、該当デバイスが運転状態にあり、ローカルネットワークで検索できる状態になければなりません。Data Managerのユーザーインターフェースで、以下の設定を行います。

  1. 設定メニューにあるデバイス登録を選択します。
  2. Modbusデバイスの入力で設定を選択します。
  3.  ボタンを選択し、デバイスのデータを入力します。
  4. 設定メニュー内の電力量計の構成を選択します。
  5. 新しいデバイスに売電と買電メーターを選択します。
  6. [保存]をクリックします。

Sunny Portal Powered by EnnexosのデータをCSV形式のファイルとしてダウンロードするにはどうしたらいいですか?
  1. Sunny Portal powered by ennexOSでシステムを選択します。
  2. 分析メニューで分析 Proを選択します。
  3. 希望のデータポイントと期間を選択します。
  4. 詳細ボタンを選択します。
  5. ダウンロードボタンを選択します。
  6. ダウンロードしたファイルの保存先を指定し、確定します。
    • データはCSV形式のファイルとしてダウンロードされます。

一つのシステムにデバイスを50件以上表示できますか?

この操作を行うには、複数のData Managers Mをシステムにインストールする必要があります。Data Manager Mはデバイスを50件までサポートします

たとえば、70件のデバイスを管理するためには、2つのData Managers Mをシステムにインストールしなければなりません。デバイスの表示名は専用のわかりやすいものをつけるようにしましょう。こうすることで、後々にデバイスの割当てを行う際に簡単に行えるので便利です。1つ目のData Manager Mに試運転調整を行う際は、全部で70件登録しているデバイスの内、50件を選択してください。2つ目のData Manager Mに試運転調整を行う際は、残り20件を選択します。

1つのシステムで70件のデバイスすべてを管理できるようにするには、Sunny Portal powered by ennexOSでデバイスをすべて1つのシステムグループにまとめます。


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